コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2010 12 29
d0104210_6274271.jpg日本人がイタリアで暮らすには、滞在許可証 PERMESSO DI SOGGIORNO が必要だ。これは、警察の移民局が窓口となって発行される。北アフリカや、東ヨーロッパからの移民、不法移民が絶えないイタリアでは、この滞在許可証の取得は非常に、というか異常に手間のかかるものだ。そして、二年に一度、書き換えないといけない。イタリアのような、公共業務が「いい加減」で極めて「不効率」な国では何がおきるか。私の滞在許可証は2008年の2月に、期限が切れたためにその一月前に様々な書類を揃えて、申請をした。どんなに日本が経済大国、先進諸国に名を連ねていても、移民局の前では、不法に入国した黒人たちや、かなりガラの悪い東ヨーロッパの人たちと当然、同等に扱われる。ここで長い行列を作らないといけない。
2008年の1月から待ちに待った、遥か3年後の先日、ようやくこの滞在許可証ができたようなので、受け取りに行く。この三年間は、滞在許可証無しに過ごしてきたわけだ。受け取りに行き、指紋の照合をすると、何故か自分のものと一致しない。「翌日の朝、別の機械でしてみるからもう一度、出頭せよ」と言われる。よく朝もう一度、行列を作って窓口に行き、指紋の照合をするが、やはり駄目だ。よく見ると、滞在許可証にはフィリピン人の知らない人の写真が貼られている。「こりゃ、気が付かなかった、ローマの中央のほうで、間違えたからもう一度やり直さないといけない。あと一月もしたら、きっとできるから、一月後に取りに来い」という。
正式な滞在許可証も無しに三年も暮らし、いつ発行されるかも分からない許可証を待ち続けるのは、あまりいい気持ちじゃない。外国暮らしに付きものの税金だと思って我慢するしかないが、何かと規則正しく、物事がキチンとすることに慣れている日本人にとっては、精神的にも結構、負担になる。
日本人がイタリアで暮らすには、相当「いい加減な人間」じゃないと勤まらない。ということは、自分もかなりいい加減な人間ということだ。とは言え、日本人のようにある意味で優雅な移民と違って、本当に命をかけてゴムボートで地中海を渡り不法移民してきたアルバニア人やアフリカ人にとっては、この滞在許可証は文字通り命と引き換えに手に入れるものであることを思うと、何とも複雑な気持ちにさせられる。(写真の美しいお姉さんは本人とは全くの無関係です。)
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by kimiyasu-k | 2010-12-30 06:37 | 生活・vita | Comments(0)