コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2011 11 12 siracusa
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ケビン・リンチの「都市のイメージ」が出版されてからもう半世紀が過ぎてしまった。この50年の間に、日本の町並みはいったいどれだけ豊かに、魅力あるものになったかと考えると、決して実り多き半世紀とは言えなかった。道の両脇に高い建物が立ち上がりどちらかと言えば閉鎖的な、薄暗い道を歩いていくと、突如として光に満ちた大きな広場、空間が拡がったり、突き当たりにこれでもかというほど、魅力的な建物が建っていたりするシラクサの街は本当に魅力あるものだった。道路斜線制限、隣地との500ミリの間隔制限、建蔽率に容積率、そんな定量化できる建築基準法に照らし合わせて建物を作っていけば、どんどん町並みは醜いものになっていくことは明白だ。世界がグロバリゼーション、均質化していく中で起きた福島の原発事故は、「地域」という概念に再び息を吹き込んで、ネオ・地域主義とも呼んでよい新しい理念が育ちつつある。そのネオ地域主義を形にするために、日本の街は真剣に「町並み」に取り組まなければならないしそれを形にするための何からの「道具」が望まれている。
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by kimiyasu-k | 2011-11-13 18:05 | Comments(0)