コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

誇大妄想
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尖閣諸島の国有化を巡っては、国内からの多大な賛同と、中国からの強い批判、が紙面を賑わしている。ここまで、外交音痴、となると日本は本当に国際社会の中で、北朝鮮と並んで鬼子となるしかないと言わざるを得ない。
何にも増して、石原の東京都による尖閣の購入から出発した野田による国有化の話は、沈没寸前の民主党政権が藁をも縋る気持ちで取った国内的事情によるもので、超大国中国に対する強い日本というイメージが多くの国民から支持されるはずだという人気取りの行為以外の何ものでもない。またその逆、つまり中国国内においても強い中国を国民に示すための、内政的事情の手段として利用されていることを忘れるべきではない。まずこの背景を認識しなければ、尖閣の問題は見えてこない。
第二に、どんなに日本が経済大国だとしても、国力という意味ではアメリカの助けを借なければ何もできない、意思決定すらできない、むしろしてはいけない国であるということだ。中国は国際的な大国であり、日本が単独でそれと四つに取り組んでは、勝ち目はないというあまりに明白な事実がある。今となっては、どうして大国アメリカと戦争をしようなどと思ったのかとあきれる第二次世界大戦だが、同じような誇大妄想狂が日本には蔓延しているのか。
イタリア語には、フルボという言葉がある。日本語に翻訳すれば「ずる賢い」という訳が出てくるかもしれないが実際には、ずるいというネガティブな意味は非常に薄く、むしろ人の思い付かないような小知恵をもってて、たいした奴だとポジティブな一種の褒め言葉だ。大国を前に、小国、日本はフルボでなければ押しつぶされてしまう。
尖閣は日本のものではないなどと言って居る訳ではないが、歴史的に見ても日本固有の領土などという能天気な議論が、国際社会の中では通じないことは一歩外に出てみれば明らかだ。中国も全く同じ理由で、中国の領土であることを主張していることを知らない振りをしても仕方がない。自分は正しいから、それが国際的にも認められるなどという幼稚な議論は、通用しない。
上陸問題に見られるように、日本は尖閣を「実質支配」している。その事実を上手に運営していくことが最も求められている。そこに国有化というまるで中国の気持ちをさかなでするような行為をあえてとるのは、あまりに愚かしいとあきれるしかない。税金による20億というお金を例え100万づつでも福島で被災された方たちに分配すれば2000家族もの被災者の手助けをすることになる。こんなことも分からない民主党政権は、おろかな島国根性しか持ち合わせていないし、またマスコミもその島国根性を駆り立てるような報道しかしないことろに、2012年の日本の現実がある。
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by kimiyasu-k | 2012-09-11 11:54 | Comments(0)