コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2016 07 14 せんげんさん2
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EPSON R-D1x NOKTON40mmF1.4
日本の伝統的な木製建具は、モンドリアンの絵画のようにモダンで限りなく美しい。
いつかアルミサッシの防火性能に関する大手メーカーの不正について書いた。クリック。防火性能は,炉の一つの壁に窓を設置して20分間炎にさらし、窓が崩壊しないか,そして反対側が着火しないか試験が行われる。20分後に温度は約900度に達する。
木製建具を日本で普及させるために製造コストと防火性能に関して,様々な模索をしている。金属は火に強く,木は火に弱いという固定観念があるけれども、実際にはアルミは低温で溶けてしまうのに対して木は表面が燃える事で炭,炭素の層が形成され燃焼していく速度は決して早くは無く十二分にこの防火試験は満たすだけの特性を備えている。もちろん窓は、木枠だけでできているのではなく、ガラスや金物などの様々な部品によって作られているために窓全体としての耐火性能というと、様々なスタディが必要になる。
今回,検証のために防火認定が取れているという現在流通している大手メーカーのアルミサッシの防火性能試験を行った。その結果は驚くもので、わずか9分程で,窓は崩壊し、さらにガスケットに使用されている化学材料のためか猛烈な有毒ガスの発生を伴うというものだった。9分というのは炉内温度はまだ800度にも達していない。また有毒ガスの発生のために13分ほどで、試験そのものを中止せざるを得ないというものであった。
日本の産業構造は「大手メーカー」による実質的な独占的な状況にあると言って良い。住宅用アルミサッシを製造するメーカーは現在ではLIXILとYKK、SANKYOなど数社に限られ,年間約150万本消費される日本の家のサッシはこれらのメーカーに独占されている。その独占が、捏造によって消費者の安全の犠牲の上に成り立っているというのが「現実」であることを改めて知ってもらいたいと思う。認定を与える立場にある官僚と巨大企業、あえて言えば広告代理店という構造的な問題は,決してアルミサッシだけでなく、通信や電力など、日本の基幹的な産業の中に根深く,不動に横たわっている。例えそれが世界の市場主義で生き残るためというアリバイがあったとしても、その恩恵以上に,常にツケを払わされるのは我々であることに違いはない。

















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by kimiyasu-k | 2016-07-15 12:29 | Comments(0)