コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2017 06 09 すぐれもの
ラベンダーをバルコニーで乾かす季節になった。
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日本の保険制度というのはほんとうに優れている。北ヨーロッパの国々は知らないけれども,少なくともイタリアは健康保険制度に関しては先進国の中ではかなり「悲惨」な状況といえるかも知れない。もちろん誰もが公的な医療を受けることができるシステムはある。ただそれが実際に機能しているかと言えばかなり疑問だ。
イタリアは基本的にホームドクター制度だから具合が悪ければ,直接病院にいくわけではなく、まずは保健所に登録してあるホームドクターの診察を受ける。そしてその医師が判断して、どこの専門医に行くようにという指示される。
例えば,調子が悪くてホームドクターに見てもらい、ある病気の疑いがあるから、専門医に見てもらうようにという指示があるとしよう。そこで、大きな病院の専門医への診察の予約をする。それは電話でも、ネットでも薬局でもできるので理論的には良いのだけれども、3ヶ月先まで予約が取れないというのが現実だ。3ヶ月も待っていたら死んでしまうかもしれないじゃ無いかという事になる。だから勢いここは、保険医ではなく、自腹を切って,プライベートなお医者さんにかかる事になる。同じ公立の病院の中の同じお医者さんが、保険診療と個人診療の両方をしている。個人診療で予約をすれば、明日空いているから診療してくれる。これって真剣な格差社会で、お金のある人は1日,保険で受けたい人は3ヶ月待ちという、飛んでも無い事になっている。
仮に専門医に見てもらう事ができたとしても、それで話しが済んだ訳でなくこれからがまた大事だ。専門医は、これこれの検査をするようにという指示を出す事になるけれどもその検査を保険で受けようと思えば,またホームドクターのところに、専門医の作成したカルテをもって行かなければならない。そこで、ホームドクターが、検査依頼票みたいなのを作ってくれる。今度はその検査依頼票をもとに公的な病院での検査を予約しなければならない。そこでまた3ヶ月待ちだとか酷ければ半年待ちみたいな事になる。そして3ヶ月待って,ヨウヤク検査結果がでたら、再び専門医のところに行く。まあ,ここまで半年は覚悟しておく必要があるだろうか。
だから、日本なら朝病院に行って,どんなに待たされても一日あれば済む事が,最低半年はかかってしまうという、もうこれは天文学的な公的医療システムであって、とても日本人的常識がある日本人がやって行けるようなものでは無い。ということは、何とかイタリアで暮らしている自分は,日本人的常識の欠けた,日本人ということなのか。いろいろあるけど全てオーとマッチックに進んで行く日本と違って外国暮らしはそんな「楽」じゃない。





















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by kimiyasu-k | 2017-06-09 10:25 | Comments(2)
Commented by masaaki at 2017-06-12 18:28 x
全然知りませんでしたが、以前ロンドンで暮らしていた知り合いも、医療に関しては不満が有ると言っていました。
Commented by kimiyasu-k at 2017-06-13 01:05
水みたいなものですね。世界中どこにもあると思ったら大間違いで、日本は恵まれています。