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コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2007年10月22日 晴れ
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昨日、栗拾いに行った。コモ湖は海抜200メートルくらいだが、1000-3000メートルの山に囲まれている。別荘の庭園、雑木林、遊牧地、急峻なアルプスの岩山と、非常に豊かな山相を呈している。毎年この季節になると、裏山の雑木林に栗拾いにいく。樹齢100年をゆうに越す栗の木が散在していて、週末には近くの家族連れが栗拾いに集まる。カサカサと音をたてる落ち葉を棒切れでかき払うと、 ツヤのある栗が至るところに姿を見せる。一時間ほどで、8kgの栗を集めた。小さな山栗はどうやって料理するかが問題だ。イタリアでは焼き栗、茹で栗が一般的で、暖炉の火の上で料理するための、穴の開いたフライパンや、回転ドラムが家庭用品屋には売っている。いろいろやってみたが、結局、栗の実の両面にカッターで切り込みをつけて、30分以上かけてゆっくりとフライパンで蒸焼きにするのが一番良いという結論になった。そうすると、栗の実は程よい湿気を保ったまま、ホクホクに焼け、渋皮も簡単に取れる。






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その後、近くの牧畜農家のやっている食堂にポレンタを食べに行った。ポレンタはトウモロコシの粉を銅の鍋に張った水に入れ、火にかけて1時間ほど練ったもので、鮮やかな黄色が食欲をそそるのだが、味のほうは、なんとも素っ気がない。パンが高級品だったころの庶民の食べ物がポレンタなのだが、イタリア人、特に北イタリアの人たちはこのポレンタが好きだ。南イタリア人は北イタリア人の蔑称としてポレントーネ、ポレンタ喰いと呼んだりする。長いことイタリアに住んでいると、この味も素っ気も無いポレンタを、新しい粉のでるこの季節になると食べたくなるから不思議だ。昨日はその中でも、一番エグイ、ポレンタウンチャを食べた。ポレンタウンチャは、ポレンタにチーズとバターを、それもかなりの量のチーズとバターを合わせたもので、そのカロリーたるや半端じゃない。
by kimiyasu-k | 2007-10-22 16:49