コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2008年10月22日 水曜 くもりのち晴れ
今、イタリアでは「人種差別」が問題になっている。これは近年、アフリカ、東ヨーロッパからの移民の数が、人口の5%以上を占めるようになってきたためだ。先日、衆議院で小学校でイタリア語を話せない子供を別クラスでイタリア語の特別教育をするという法案が通過した。この法案を巡って、与党(右)と野党(左)が大きく割れた。先の選挙でイタリアはベルルスコーニの率いる右派の政権に移ったが、その中でも最も右よりとされる北部同盟党が提出した法律だった。イタリア語を話せない子供にイタリア語教育をする、という一見「善意」に充ちた法律も、イタリアでは一般の人々も加わり徹底的に議論される。昨夜は、La7という左側の放送局で、その法案の発案者である北部同盟の議員を呼んで討論がなされた。そこには、現実に小学校でイタリア語を喋れない子供たちを教える先生も参加していた。この法律だけでなく、北部同盟は移民に対しては、厳しい立場をとり様々な提案を繰り返し、また一部の議員の外国人(もちろん西ヨーロッパ人を除く)に対する言動は顰蹙を買い、国際的な問題にもなっている。そのような背景からこの法案は、イタリアが「人種差別」国家への道を歩んでいる証の何ものでもないという主張が左からは成されているわけだ。アウシュビッツの歴史を体験したヨーロッパでは、「人種差別」は容認の余地が全く無い。今現場にいる小学校の先生たちは、隔離したクラスに入れるのではなく、今のようにイタリア人の子供たちの中で時間をすごさせることによって、何よりも早く、効果的に子供たちはイタリア語を学んでいく、そしてそれがとりもなおさず、イタリア人の子供にとっても、社会でくらすことを、新しい人間関係の価値感を学ばせることにほかならない、という。
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by kimiyasu-k | 2008-10-22 16:52 | Comments(0)