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コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2009 11 06
窓ガラスを誰かが叩く。上に住む、と言っても週末に時々顔を出すルイザ(ルイザは女性、ちなみにイタリア人の名前は母音Aで終われば女、Oで終われば男)が何か用事らしい。結婚するという。え、上に住むファビオ(Oで終わるので男性)とルイザは結婚してなかったのか。と驚く。とはいえファビオは60を過ぎ、ルイザは50少し前か。10年前、ファイビオは離婚した。離婚というよりも「女房に逃げられた」と言ったほうが良いか。転勤でトリノに単身赴任している間に奥さんがボランティア活動で身障者の面倒を見ている内に、そこで知り合った男の元に走ってしまって、一人になったのだが。そういえば、その「元奥さん」も時々この家に顔を出し、今は独りだとか噂には聞いているが。そのファビオと今のパートナーのルイザが結婚するというわけだ。でそれは、噂話でどうでも良いのだが、イタリアでは結婚を知人友人に通知するのに、ボンボニエレbomboniereと呼ばれる、この挨拶状というか、シンボルというかこの飛び切り可愛らしいものを配る。これは、コンフェッティという、アーモンドを砂糖で包んだ御菓子の大げさな飾りだ。この可愛らしいモノに形式など無い。ルイザは今は、リボルノという港町に住んでいることもあり、海のオブジェ、貝やら人手をあしらったボンボニエレを作ったというわけだ。それにしても、新婚とはいえ、もう初老のカップル、ちょっと可愛すぎる、このブログに載せるにも少し気が引ける。いくつになっても、新婚は新婚。ルイザの気持ちを表現しているのだろう。piccolo felice小さな幸せと書いてあると思っていたが、今良く見ると、piccole follie と書いてある。直訳すれば「小さな狂気」。納得。
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by kimiyasu-k | 2009-11-08 22:34 | 生活・vita