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コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2015 07 07 暑い一日
ここ数日,本当に暑い日が続いている。事務所では去年は一度も使わなかったエアコンが今日は一日朝からつきっ放しだった。気温だけじゃなくて,イタリアには珍しい湿度で外にでれば空気が重く感じられるような暑さだった。湖畔の家に帰り,30分も誰もいない湖に浸かっていると体の芯から熱さが抜けていった。
今日は七夕だからまだだけれども,きっと広島に原爆が落とされた日もこんな日だったのだろう。原爆が落とされたのは朝8時15分だったから、きっとその日は本当はセミの鳴く普通の夏の暑い一日になる筈だったのだろう。それが、1000度を超える熱風が広島の街を焼いた。1945年に原爆によって死亡した人の数は14万人と言われている。
落としたアメリカが「狂気の沙汰」であるのは言わずもがなだけれども,落とされた日本もそこまで戦争を止めれなかったのは「狂気の沙汰」であったのは間違い無い。歴史研究が,300万人もの日本人を死へと追いやった「事情」を説明してくれるかもしれない。でもそんなものはアリバイにしか過ぎないのであって、結局、犠牲になった人の生きる事ができなかった時間は戻ってこない。
今,また「狂気の沙汰」をはじめようとしている人達が戦争を全く知らない平和ボケした自分と同じ世代であることに憤りと困惑を感じてしまう。民主主義が「無知」に権力を受け渡す仕組みであるなら、そろそろ次の仕組みを考えないといけない時に来ているのかも知れない。単純に権力を持った者の知性を計れば良い、などとはいかない。
30度を超えるような「暑い一日」は何故か「狂気」を思わせる。まだ間に合うと思う。もしコレクティブな意思が戦前と同じ「狂気」へとまだ変貌していないのなら。まだ8月6日までには少し時間があるから、暑い日には時々ゆっくりとそんな事を考えてみるのも良いかも知れない。
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EPSON R-D1xNOKTON40mmF1.4
by kimiyasu-k | 2015-07-08 05:10