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コモ湖畔の書斎から dalla finestra lariana

2007年10月14日 晴れ
全く何ともやりきれない事件だ。17歳で亡くなられた本人はもとより、ご子息を相撲界に託したご両親の「怒り」、国技としての相撲そのものに対するどんなに正当化しようとしてもできない汚点。どこに責任があるのかというような単純な因果関係の問題を超えて、起きてしまった、起こしてしまった事件が、どうしようもなく悲しい。
ヨーロッパ人はいったいどのような目でこのような事件を見るのだろうか。当然、日本のマスコミはこのような事件を海外に流さない。おそらく、それは、ある意味で日本人の心の核心にある触れたくない部分だからだろう。それは、朝日であろうが読売であろうが同じで、政治的な立場を超えて、それが日本人の感情の問題であるからだ。
ある事件をコレクティブな、共同体の心理として説明してしまうことは余りに安易だが、実際こうしてイタリアという全く別の共同体の中で暮らしていると、日本的な共同体価値観がよく見えてしまう。いじめ、自殺、高校野球特待生、など様々な話題、事件の根底に共通の日本人固有の「核心」があるというのは言いすぎだろうか。
by kimiyasu-k | 2007-10-15 19:58